英語上達のコツ 第11回
Example is better than precept.(論より証拠)
動詞の変装(その2)
前回で“He likes to play. ”を勉強しましたが、今度は“He likes playing. ”と出来ることを付加して、動詞(v)の root+ing が主語や目的語になること、動詞が名詞に変装して、動名詞と呼ぶことを勉強します。
Ex.(1) Seeing is believing. = To see is to believe.
動詞の変装(その3)
Ex.(2) The teacher teaching you / is Mrs. IWANO. (君たちを教えている先生は、岩野さんです)
The pupils taught by Mrs. IWANO / are happy. (岩野先生に教えられている生徒達は、幸せです)
のように、動詞の現在分詞形と過去分詞形が、the teacher や the pupils を修飾する形容詞の働きをしていることを教えます。上例の teaching は、Teaching is learning. の動名詞とは二卵性双生児で、性格が違うことを発見させます。この時大切なのは、動詞の前の/までが文の頭(主部)であるから、そこまでは一つのグループとして音読する練習をしておかなければなりません。この練習が14回で説明する順読順解の土台となります。
関係詞
動詞の転用である分詞形容詞を教えた後、ある名詞を説明するためには、(1)単語(形容詞)(2)句(分詞形容詞)(3)節(関係詞)の三通りがあることを体験させます。
Ex.(1) Look at that beautiful lady.?
Look at that lady talking with my mother.?
Look at that lady (who is) talking with my mother.
ある晴れた日に家族と動物園へ行ったと想定して、猿園の前での家族との会話を作らせるのも面白いでしょう。
Look at the monkey~. の文で始めて、文を完結させます。
A:Look at the monkey which is eating nuts.
B:which is fighting.
C:which the boy is feeding.
決して友人の真似をしてはいけない。誰が一番多くの猿を発見できるか競争するのも、子供達の想像力をかきたてることになります。
使役動詞
Ex.(1) Let's read.
授業中に何度も使っているこの文を利用して、使役動詞を教えます。子供達は無意識に了解していますが、あらためて尋ねてみると、驚きます。「Let us read. この文の動詞はどれ?」と尋ねますと、ほとんどの子がreadだと答えます。次に「そうかな?じゃ、Let him read.の文の動詞はどれ?」と尋ねますと、頭をかかえこんで、「どうしてreadにsがついていないのかなあ。」と考え込んでしまいます。「そらそら‘let’を辞書で引いてごらん」と誘導して、let が動詞で、しかも命令文であることを悟らせます。教師は忍耐強く、let, make, have, get と段階を追って教えていかなければなりません。
Ex.(2) Tom cut his hair. と Tom had his hair cut.
左の文は、Tomが自分で髪の毛を切っており、右の文は散髪屋さんに切ってもらっていることを解らせるために、絵によって理解させるのが良いでしょう。



